HSPのウィンドウに文字を表示してみましょう。前の講座ページで登場した「mes」命令を使います。表示される文字は、半角の「"」で前と後ろを囲った部分です。あと、「mes」という命令文字のの直後には半角スペースを、直前にはキーボードの左側にあるTABキーを押してTABスペースというのを入れるようにしましょう(ソースコードが見やすさのため)。
mes "Hello World!"
「mes」命令を呼び出すだびに、指定した文字の段落は改行(下の行)されて表示されます。最初の文字の後ろ部分に文字表示がくっつかないので注意して下さい。
mes "Hello World!"
mes "こんにちはー"
「mes」命令を1回だけで改行させたい場合は、「\n」(円マークと半角アルファベット「n」)という記号を使います。実行結果は上と同じです。
mes "Hello World!\nこんにちはー"
文字を表示位置を変更してみましょう。「pos」命令を使います。パラメータにX方向、Y方向の座標数値(ドット単位)で指定します。HSPウィンドウ(通常は白の所)の左上隅からの位置です。
pos 100,50
mes "Hello!"
pos 300,200
mes "HSP Programming!"
もし、改行しないで後ろに表示したいならシステム変数「ginfo_mesx」というのを見ると文字表示された位置(長さ)が分かるので、それをこの「pso」命令に指定します。
mes "Hello World!"
pos ginfo_mesx,0
mes "HSPさん、こんにちはー"
「:」(コロン)を書くと、1行に複数の命令(コマンド)が用意できます。上のコードを1行にしてみると、下のようになります。コンパイル実行すると動作は全く同じです。
pos 100,50:mes "Hello!":pos 300,200:mes "HSP Programming!"
このように1行にしたからといって、プログラムの速度が別に速くなったりすることはないです。1行にたくさんの処理を詰め込んで書くと逆にコードスクリプトが見にくくなるだけなので注意して下さい。
特定の場所で何をしちるのかソース内で示した文章を「コメント」と言います。HSPにはコメントとして処理されるコメントアウト記号として「;」と「//」と「/*〜*/」の3種類があります。実行ファイルになったときは、このコメント内の文章は存在しないことになります。
;1行コメントアウト
;文字の表示位置を指定している
pos 100,50
// 1行コメントアウト
// ハローと表示する
mes "Hello World!"
/*
複数行コメントアウト
「/*」と「*/」の間が無視されます
*/
; pos 100,200
mes "Hello HSP World!" //ハローHSP!
; 一部分をコメントアウト
pos 0,0 : /*mes "!!" :*/ mes "??"
ある特定の場所がいったいどのような処理をしている部分のか・・・、人間いつかは忘れてしまいます。プログラムソースが大きくなればなおさらです。コメントアウト内にどんだけ大量の文章を書いても実行ファイルのサイズ、処理のスピードにはぜんぜん影響しないので、後から見てもなにしてる部分か分かるようにコメントアウトは活用することをお勧めします。
「mes」命令の文字を表示色を変更してみましょう。「color」命令を使います。パラメータにR(赤)、G(緑)、B(青)の色コードを指定します。
pos 100,50
// 赤色
color 255,0,0
mes "Hello HSP World!"
色コードはそれぞれ0から255の範囲です。中間は128になります。「光の三原色」というやつです。全部あげてたらきりがないので、いくつか色コードを載せておきます。
// 黒色
color 0,0,0
// 白色
color 255,255,255
// 青色
color 0,0,255
// 緑色
color 0,0,255
// 黄色
color 255,255,0
// 水色
color 0,255,255
文字の表示サイズを変更します。フォントや文字サイズや文字スタイルを設定する「font」命令を使います。第一パラメータに数値を指定します。大きい数値ほど文字はでかく表示されます。
font "MS ゴシック",50
mes "Hello HSP World!"
フォントを変更します。半角と全角を区別して正確なフォント名を指定します。フォントはパソコンの中に入ってるものを使うので、自分のパソコンにしかないとようなフォントを設定しても意味ないです。
// 文字は全角で、スペースは半角
font "MS 明朝",30
mes "Hello HSP World!"
font "MS ゴシック",20
mes "HSP講座!"
// 半角アルファベットで
font "Arial",40
mes "HSP3"
「font」命令の第二パラメータで表示スタイルも変更できます。太字、斜体(イタリック)、アンダーライン、打ち消し線です。WinXP以降のOSであると、文字表示のギザギザをなくして、きれいに表示するアンチイリアスという処理も利用できます。スタイルの数値を足せば、複数のスタイルを同時に組み合わることができまうs。
font "MS ゴシック",20,2
mes "HSP3講座"
font "Arial",40,4+8
mes "HSP3.0"
下のように半角の「\」と「"」を「mes」命令で普通に表示しようと思ってもできません。どとらもHSPスクリプトでは特殊なマークだからです。
// HSPエラー「パラメーター式の記述が無効」
mes " " "
// 何も表示されない
mes " \ "
このような時は「\"」と「\\」にします。次の画像ファイル表示でもファイルパスの指定で注意しないとだめなところです。
mes " \" "
mes " \\ "
普通に「mes」命令を使うと、一瞬のうちに指定した文字が表示されますが、これをゆっくりと1文字づつ表示させていきます。「text」命令でウェイト時間を指定しておき、「emes」命令でゆっくり表示する文字列を指定します。この2つは標準で対応してる命令でなくHSPモジュールで用意されてるので、「hsp3util.as」というモジュールファイルをちゃんとインクロードしないと使えないです。
// HSPモジュールをインクルード
#include "hsp3util.as"
// 単位はミリ秒(これは0.5秒で)
text 500
emes "こんにちは。HSPでゆっくりと文字を表示します。"